2007年7月28日
in スイートベイジル STB139
出演者
吉良知彦−Tomohiko Kira−(Vocal・Guiter)
小峰公子−Koko Komine−(Vocal・Chorus・Accordion Other)
藤野由佳−Yuka Fujino−(pf.Accordion・b.Accordion)
木村林太郎−Rintaro Kimura−(Irish harp・Chorus)
1.(インスト)
2.チグリスとユーフラテスの岸辺
3.海を見に行く
4.かえりみち
5.もっと近くへ
6.遠い音楽
7.星の約束
8.カシオピイヤ
9.双子の星
10.Psi-trailing
11.開演
12.線香花火
13.雲の言葉
14.秋霖
15.生まれては別れにむかうわたしたちのために
16.宇宙のラジヲ
17.Deir Paidir
18.夢を見る方法
(アンコール)
19.春のjig
20.easy going
さて、zabadakの夏休みライブ。
スイートベイジルSTB139でございます!
朝イチで予定が入っているという滅茶苦茶なスケジュールで闘ってきた1週間の最終日。
精神的にもちょっとめげていた自分への最大のご褒美ですねv
会場は六本木。
アマンドの角を曲がり、坂をほんの少し下った右側にあります。
ちょっと目を上げれば六本木ヒルズ森タワー。
この場所は前回ななこ姫と来た場所ですので、もう迷いません。
ちょっと家を出るのが遅くなってしまったので時間としてはギリギリ集合時間に現場到着、といった感じでした。
どうせひとりだし、のんびり後ろの方から眺めましょうかねぇ、と考えていたのですが。
相変わらずのチケット運を発揮してしまいまして、自然と前の方にご案内されてしまい……2階に行ってみたいなぁという言葉を言い出せないまま、……なぜか最前列。
しかも端っこでめちゃくちゃ見やすくて、舞台が座った膝の高さで10センチくらいの近さで、マイクスタンドすら舞台上の誰の邪魔をもしない、という絶好のポイント。
……チケット運ここに極まれり、ですかね。
始まる前、舞台奥のスクリーンでは、礼文島の海の生き物を特集した映像が。
のんびりごはんを食べながら、青い世界にうっとり。
あざらしの赤ちゃんが延々と映っていたシーンではもうほんとモエモエしたのですが、やはり会場の女子からも「かわい〜」という声があがっていましたよ。
ちっちゃくてモフモフした生き物はほんとに可愛いものです。
えー。
一応今回は、東京からスタートして北へ向かう「ツアー」でございます。
故に、もしかするといわゆる「ネタバレ」的な内容を含むのかもしれません。
ので、今後おいでになる方で、気になる方はスルーしてくださいね。
という…いつもどおり長い前置きから、始めます。
今回、吉良さんと公子さん、Rivendellのおふたり藤野由佳さん、木村林太郎さんの4人構成でございます。
アコースティックギター、アコーディオン2人、アイリッシュハープという編成。
吉良さんが脚に鈴、タンバリンやリコーダーなどの他の楽器は公子さん。
うわぁ、ドラムやベースのリズムセクションなしですよ。
じゃあ音に迫力がないかというとまったくそんなことはなくて…。
見事なzabadakワールドを醸し出しておられました。
アットホームなトークもいつもどおり。
吉良さんに、「ヘソを出す○0代」なんて紹介されてしまう公子さんと、「ネパールからの留学生リン」なんて言われてしまう木村さん。
そのぬる〜い感じが大好きです。
しかも今回、ソールドアウトのキャンセル待ちだったんですって!
よくこれで最前とか座っちゃってるなぁと思うと、ますます己のチケット運にびっくりするばかりでございます。
いえ、ファンクラブ優先だったからかもしれませんけど……申し込みは早くなかったんですよ……2階から見ようと思っていたくらいですし。
入りはインスト。
…おや、聞いたことがありませんぞ。
なんだろう…。
と思っていたら、まぁ次の曲にびっくり。
『チグリスとユーフラテスの岸辺』ですって!!
ライブでは初めて聴いたんじゃないかと思います。
この曲、モチーフが萩尾望都さんの漫画なんだそうですね。
銀の三角(このタイトルもアルバム名になってました)というお話の中のサブタイトル…という認識でよろしいですか?
実はわたくし、元ネタを存じ上げないので……。
そうしたら、吉良さんもそれをネットで知ったのだとか。
そういうこともあるんですね(笑)。
次には久しぶりに聞く、『海を見に行く』。
この曲は筝座というグループ?に作った曲をセルフカバーしたもの。
だからもともと琴を使っていたので、ハープの音がよく合います。
目の前でハープの演奏を見られるのっていいですねぇ。
きれいな音です。
んー。
よいですねえ。
また、このアコースティック全開のラインナップがたまりません。
キャラメルボックスの「ケンジ先生」のときの『カシオピイア』、これは初めて聴いたのですが……。
公子さんのメインボーカルの後ろで吉良さんと木村さんがコーラスをとっているんですが、……このハーモニーがすっごくキレイ!!
これぞハーモニーってくらいに見事な和音…。
お気に入りの1曲決定です。
曲順を間違えるというアクシデントの中(たまにありますよね/笑)演奏されたのが、新曲でインストの『秋霖』。
窓から眺める雨、傘を差して外を歩く雨、アコーディオンの音が印象的な1曲です。
今は遺跡を発掘しているというzabadak初期メンバーの松田克志さんの家に前回のツアーで泊まりに行った際、藤野さんが作られた曲なのだそうです。
そして松田さん、仙台のライブにゲスト参加だそうで…!!
いいな…!!
地方でしかも平日で、という設定は心底キツイです……。
翌日は秋田だそうなんですが、チケットはまだ3枚しか売れてないんですって。
ひゃー!!
そりゃ平日じゃなければ行きたいですよ。
でも、秋田で、しかも鹿角で、……岩手は遠くないですけど秋田は遠いんですよ〜?
新幹線で行ってもですし、秋田空港から市内に出るのも大変ですし。
……学生で、ひとりじゃなくて、ツアーにかこつけた旅であればいけたのになと思うと口惜しい限りです。
お近くの方はぜひ楽しんできていただきたいと思うのでございます。
そして、もう1曲の新曲、『宇宙のラジヲ』。
同名のアルバムも発表されておりまして、こちらは2曲が新曲で残りがアコースティック編成での録り直しとなっており、一般発売に先駆けてこのライブ会場にて初売りとなりました。
最近、吉良さんと公子さんの2人編成でライブをされる機会があり。
フランスでライブをやった際には、その曲が入っているCDがばらばらなので、「まとまったアルバムはないのか!」といわれるのだそうです。
うーん、フランス人(笑)。
ということで作っちゃいました!なアルバムなんですって。
開演前に買いましたよ。
どーん、と宇宙なデザイン!!
宇宙とか星とか、そういうのに弱いわたしはその時点でめろめろだったのですが。
歌詞もツボですよ!!
これはライブでもやってくれるだろうなと思っていたのでわくわくしていました!
フランスのナント市で前回のアルバム「回転劇場」の『象と少女』の元となった大きな作り物の象の話も聞けて面白かったです。
吉良さん、ブログでも話題にされてましたしね。
にしても、
「機会があったらナント市へ…。何と面白いことかと思われることでしょう」
って。
うわー。
公子さんに「つまんない〜…」とか言われちゃってるし。
吉良さんも「こんなオチにしちゃって」とテレ気味。
いえ、わたしは好きですけどね(笑)!
……で。
前奏から歌に入るや否や。
「ごめんちょっと待って!」
おぉ!
このあたりがザバのザバたるのんびりした所なんだろうなぁと思います。
ファンも慣れたもので、驚きません。
かえって皆さん楽しんでおられます。
「この曲難しくて。zabadak史上最も難しくなっちゃったかも。出来るまでやります。今日は終わらないかもよ!」
ですって。
それはそれでよいです(笑)。
一晩中zabadak!
でも、無事に終了。
サビのメロディが特にお気に入りですv
たしかに難しい感じはしますけどね。
終わった後、
「余裕無し! 罠だらけ!」
と呟く吉良さんに、会場からは大拍手が贈られたのでした…。
「10年くらいやれば慣れるかも」という吉良さんに、10年経ったときのお互いの年齢を確認する吉良・小峰夫妻のやりとりがなんだか可愛かったです(笑)。
そうして、特筆すべきは、アンコール。
だって。
ギター、アコーディオン、アコーディオン、ハープ。
まさか…まさかこの編成で『easy going』が来るとは!!
会場の都合上立てないですけども、心の中ではスタンディング。
もう楽しくてしょうがないです!!
色々もやもやも、すかーっと飛んでいきましたよ!!
吉良さんのボーカルで聞くとまた雰囲気が変わってきてとてもよい『かえりみち』『Psi-trailing』とか。
何度聞いても心に迫る『遠い音楽』『夢を見る方法』とか。
公子さんの声が響き渡るのが気持ちいい『双子の星』とか。
聞いているうちに言葉をもっと綴りたくなってくる、インストの『もっと近くで』『春のjig』とか。
お気に入りの曲を挙げていくと相当上位に来る『Deir
Paidir』『生まれては別れにむかうわたしたちのために』とか。
前回のアルバムで心射抜かれた『開演』『線香花火』『雲の言葉』とか。
好きな曲ばかりで、始終聞き惚れていました…。
やっぱりzabadakのライブは楽しいし嬉しいし、素直に優しい気持ちになれるものだと改めて実感しているところです。
そして、こういったカフェスタイルのライブはメモがとりやすくていいですね(笑)。
お食事をするので一人ではつらいかなぁと思っていたのですが、そんなこともなかったですし。
さすが、「ひとりでも怖くない」zabadak!
残念ながら東北の旅に同行することは叶いませんが…。
今後、郡上八幡ライブや福島のプラネタリウムライブがあるそうです。
また、平日ですが「晴れたら空に豆まいて」も告知に入っておりました。
12月には渋谷でロックな編成でのライブがあり。
年末にはまたZABAKARAQUJIRAが!?
出来うる限りおでかけしていきますよ!!
ますます楽しみになってきました!