2007年11月10日
in Desert Moon
出演者
吉良知彦−Tomohiko Kira−(Vocal・Guiter)
1.circus dream
2.八月(まなつ)のパーティ
3.Tin Town
4.今日の夢のこと
5.FAKE
6.扉
7.宇宙のラジヲ
8.夕日を見ても悲しくならない場所
9.(インスト)城〜?〜水の踊り
10.桜
11.COLORS
12.wonderful life
13.同じ海の色
14.夏日記
15.休まない翼
(アンコール)
16.遠い音楽
17.Tears
毎日の残業で若干お疲れモード中です。が! 今日はライブです。しかも吉良さんのソロライブ!
懐かしいですね……。以前「ひとりzabadak」ということで渋谷でライブされたことがありました。その時の様子は自分ライブレポートをあげています珍しく。(→2003年3月7日club eggsite)
あの時は、相棒の林檎さん(Mac)がいらしたわけですが……。はたして今日は!?
さて。本日の場所は三軒茶屋にある、ライブの時だけ開くお店Desert Moon。駅からまっすぐ1本なのにしっかり迷いましたが無事到着。途中食事をしたので着いたのは開場の30分くらい前です。1時間半前に場所を調べにやってきたときには何もなかったのですが、ちょうどその時にボードに告知を貼り付けているところでした。既に何名か並ばれているようです。
それにしても…シークレット。素敵な響きですね。観客数はわずか40名、どんなに後ろになってもさほど後ろではない、魅惑の数字です。たとえば、横に8人並んだとしても、5列ですみます。5人だとしても8列。まさか縦1人40列ということはないでしょうから(笑)。
いわば、この「40人」、ある意味「厳選」ですよね。集まるのは心底ファンの方たちでしょう。コアと言っても過言でないかも知れません。思うのは……おとなしそうな方ばかりだな〜ということ。自分もタイプ別に分けたら確実にそうでしょうし。やはり「客層」ってありますよね。
時間になり、チケットと1ドリンク代を払ってお店の中へ。って、入るなり目の前がステージです。ステージと言っても段があるわけはなく、そこだけスペースが空いていて椅子がひとつ置いてあり、そこに向くようにして椅子が並んでいることでステージとわかる場所。ステージの反対に目をやると、厨房スペースがあります。そこではカメラを設置しており、それを隣で見ている公子さんが。これは……「ちょっと広めのリビングダイニング」といった感じです。ど、どこに座ったらいいのでしょうこれは。メモを取るタイプなので(決してレポートを書くためではなく、後で思い出して浸るためのメモです、あくまでも)、一番前だと目立つとか目立たないとかそういう問題ではない気がします。とりあえず、目の前の椅子に座ることに致しました。
まずは主催者様のご挨拶……って、実は予約フォームもその後の手配も作業なさっていた方自身がミュージシャンであることが判明…! 吉良さんとも四半世紀以上の大人のお付き合いなのだとか! うわぁ……。ということで、ご自身はブズーキ、バイオリンとパーカッションを率いての演奏が始まりました。3曲聞かせていただいたのですが……異国情緒のあふれる素敵な曲でしたよ。思わずBGMにしてRPGを作ってみたいと思わせるような。途中、パーカッションソロならぬパーカッション×3のみになったのですが、いや、パーカッションだけで音楽になるのですねぇ…。
気になる方はオフィシャルサイトへ!
→ Sharki Roma(シャルキィ・ロマ)
好みの音楽を聴けてぼんやりとしていると、そこに吉良さん登場。ステージ脇から登場! …というのではなく、厨房の隣の通路からギターをふたつ担いで「よいしょ」な感じで登場です。普通に隣を歩いていらっしゃる。それどころか、ちょうどステージに入るところに座っていたので、ギターに頭がぶつからないかを心配する程です。こぢんまりした会場ならではですよね。
その時、ポカリさんを持ってきた公子さんに足を踏まれるというのんきなハプニング(笑)があったりしたのですが、わたくしの感想はひとつ。「わぁ、この方軽いなぁ……」(笑)。
形式張ったことはなく、ゆったりチューニング。なにせ会場の広さが広さですから、普通にその会話も聞こえるわけです。それだけでもう贅沢です。
本当にリビングで演奏会が始まったような、不思議なあったかさ。
始まるときも、ふいにギターの音が鳴る、それだけが合図。
でも、凄いです。
近い。
吉祥寺のSTAR PINE'S CAFEの時も相当近かったですけれども、小さなライブハウスで最前中央させていただきましたけれども、それと同じような感じです。
普段そこまでは見えない、ギターの弦が震える様子がよくわかるのです。
迫力が違いますね……。
演奏される吉良さんも、間近で見られるわたしたちも、おそらくお互いが緊張していたのではないかと思われます。アットホームなのですけれども、あまりにもアットホームなので余計に緊張するというか。
そのせいでしょうか…。いつも以上に吉良さんがトチられておいでで(笑)。でもそんな吉良さんも好きです。ライブだからこそのやりなおしだよね、と。前奏が終わり、歌が始まるぞ…と思ったらぴたっと止まったり。2番なのに1番の歌詞で始めてしまい、「1番始まっちゃった…」とつぶやき「ここ、間奏だと思って」と仰ったり。受け止めるこちらも慣れっこなのですよ〜。
3曲を終え、「曲順間違えた…」と呟かれているのも印象的でした。たしかに、ロックなラインナップ。ギター1本で全てまかなうわけですから、大変ですよね。挙げ句、難しい故「やりたくないなぁ」という『宇宙のラジヲ』が7曲目。息つく暇もなさそうです。でも、名曲だと思うのでございます。
びっくりは、「ここからしばらくインストなので」お手洗い休憩時間宣言(笑)が出て来て始まった、インストの流れ。…メモっているはずなのに「?」になっててすみません(汗)。テンションメーターが振り切れていて、覚えてないのです〜。なにせ、どのインストが来るのかなぁと思っていたところに、『城』をインストバージョンにして持ってこられたもので、自分の中で何かが弾けてしまいました(笑)。『城』も好きな曲なので、インストもアリだなぁと嬉しく思いました。今後も是非聞いてみたいです。ギターだけなのがまた切ない感じで良い!
さらに、続いて『桜』…。『桜』! 前回のソロライブの時も演奏されていましたけども、前述の通り林檎さんがいたのでまたバージョンは別です。あの時吉良さんはキーボードでしたし。しっとり、優しい雰囲気に包まれた会場……。そして曲終了後、その余韻が残る中吉良さんがぽつりと「長い……」。一気に会場は爆笑モードになりました。
実はこのインストの流れと『桜』の間でおやすみ時間がありました。ちょっと休憩、ということで。次回のライブの話も出ましたよ。太田さんが久しぶりに戻ってくるとか、難波さんが難しい曲をやりたがっているとか(主にプログレ…。吉良さん曰く「やりたくないなぁ」。しかし客席から「えー」と声が上がる/笑)。打ち合わせはあさってで、まだ何も決まっていないんだそうですよ。何が来るのでしょうねぇ……。楽しみです。もしかしてリクエストかけておけばよかったでしょうか(笑)。
そこからも大変です。『COLORS』が来てうっとりしていると、「“ふたり”って言ってるのに、次はこれです」という前置きで、『Wonderful Life』。わ……。ヤバいです。数々の名曲の中で、最もダイレクトに涙腺を直撃する曲がっ! 悲しい、切ない、という気持ちを抱くよりも早く、涙が溢れて景色が歪む…。メモに涙のあとが残っているのにあとで気が付きました。今も思い出すだけで泣きそうです……。
さらには『同じ海の色』(!)、『夏日記』、『休まない翼』。なんですかこの泣かせるラインナップは。やっぱりzabadakファンやっててよかったなぁとしみじみですよ。
そしてここでいったん終了。吉良さんが退場されます。……しゃん、しゃん、しゃん、と(笑)。足に鈴ついてますもんね。遠ざかっていくのがよくわかりますよ。
ではここでもちろん、アンコールをかけましょう! 手拍子を、……「せーの」と誰が言ったわけでもないのに。何ですかコレ、相当気持ちいいですよ。本当にぴったり全員の息が合っているではないですか。よくある、だんだん早くなってしまうこともなく、バラバラになってまとまりがつかなくなることもなく。さすが少人数といいますか、さすがファン同士(しかもコア)といいますか。
やがて、また鈴の音が近くなってきました(笑)。
アンコール。2曲目の『Tears』。
2番のサビが終わり、サビのリピートに入るところで。吉良さんが、さっと客席に手をさしのべられました。……わっ。40人による、『Tears』大合唱。誰もが、当然のように歌えるところが凄いです。そして、吉良さんがハモリパートを歌われて。あぁっ、なんて嬉しいことでしょう!! 全員で歌っていることが、本当に嬉しくてなりません!!
今日のライブも良かった。最高でした!!
外に出ると、雨は上がっておりました。一度強く降ったのかなと思わせるほど地面は濡れておりましたけれど。とてもすがすがしい気分です。暖かい気分です。好きな曲が、好きなミュージシャンがいるということは幸せなことだなぁと再認識するのでありました。
「また(ソロライブ)やってくれる?」という言葉に「やるやる」と即答されてましたので……次回のソロも期待しちゃいますよ〜♪ 本当に楽しい時間でした!!